あおば塾的新嘗祭
新教室は陽当たりがとても良い。
寒い季節は有難いのだが、真夏は大変なことになるだろうとグリーンカーテンを作ろうと思い立ったのは4月のこと。
グリーンカーテンと言えば朝顔やゴーヤなどが定番ですが、そんなありきたりなことはしたくない。
そんなわけで選んだ一つがサトウキビ。
何でも沖縄のサトウキビ畑には2mを超えるものが育っているというので、十分にカーテンの役割は果たせることだろう。
なにより、もし信州でサトウキビが育つのなら面白いなと。
収穫して黒砂糖作っちゃう? ノリノリで育成を開始、新嘗祭にあわせて収穫となりました。
ところで新嘗祭とは
新嘗祭。まず読めますか?「にいなめさい」と読みます。
今日は勤労感謝の日で祝日となっていますが、かつてこの日は「新嘗祭」だったのです。
本筋から離れるので詳しいことまでは書きませんが、その年に収穫された新穀などを神様に供えて感謝の奉告を行う祭事です。
今でも各地の神社で神事が行われていますよね。
そんないわば収穫祭である新嘗祭の日にこそ収穫するのがふさわしいと思い、今年はサトウキビの収穫&調理を行うこととしました。
結構張り切っています。
圧搾機と糖度計。
今度、サトウキビ絞るぞ。 pic.twitter.com/82F4F2eRmR— あおば塾💙💛 (@aobajuku) November 15, 2023
サトウキビの収穫
収穫直前のことです。なんと降雪がありました。
なかなか無い絵だろ。
雪の積もったサトウキビ。 pic.twitter.com/9fcq4B4tDA— あおば塾💙💛 (@aobajuku) November 18, 2023
いつまでも暑い日が続いていたので、少しでも成長してくれないかと収穫を遅らせてしまっていたのですが、急にこの雪です。
さて、収穫。のこぎりで根元から切っていきます。
これで全部です。流石に2mまでは育ちませんでしたが、それでも窓を覆うくらいの背丈にはなり、十分にグリーンカーテンとしての役目を果たしてくれました。
このままでは調理できませんので、根元の太い幹の部分だけを残し、あとは切り取ります。
すると残ったのはこれだけでした。たったのこれだけですよ。
左の袋がこれから調理する幹の部分。右の二つは葉の部分です。
この幹の部分の皮をむき、細かく切ったうえで圧搾していくわけです。
さて、ここまでの作業はわりとサクサクと終わり、当初の予定通りにすすんだのですが、ここからが問題でした。
ハッキリ言って計画が甘い。甘すぎた。サトウキビよりも甘々でした。
まず、サトウキビ硬すぎ問題。
信州で育てたせいなのか、収穫の時期が遅かったせいだろうか、とにかく硬い。まるで竹。
皮をむくのも、細かく刻むのもシンドイ。みるみるうちに握力が奪われていく。
ついでに言うと味も竹。いや、喰ったことないけども。
むかし齧ったサトウキビはこんなに青臭くはなかった。
そう、これこそが最大の問題、サトウキビ甘くない問題。
なんとかミキサーにかけられる程度まで細かくしたものの、硬くてミキサーの刃がたたない…
しょうがないのでこのまま圧搾機にかけることに。
全力で圧搾していきます。必死過ぎて写真撮り忘れました。
苦労のかいもありサトウキビからそれなりに絞り汁も採取できました。あとはコレを煮るだけです。
ですがここで無常のタイムアップ。
そんなわけで続きは後日に行うことに。
サトウキビの搾り汁を煮ていく
ストーブの弱火のうえに大き目の鍋をおき水を張り、その中に小さな鍋に入ったサトウキビ汁をいれます。
急に熱を入れると焦げ付きそうだったので湯煎でゆっくりと水分を蒸発させようと思います。
見覚えのある黒蜜の色です。黒砂糖の甘い香りもします。
収穫した時の青臭いだけのサトウキビの姿はそこにはありません。
サトウキビがどうにかこうにか、こうなった。
黒砂糖の香りがする。 pic.twitter.com/Zqu9vxOV6Z— あおば塾💙💛 (@aobajuku) November 30, 2023
この時は教室中甘い匂い包まれていました。
まだサラサラなので、もう少しにつめて黒蜜にします。
見るからに甘そうだろ? pic.twitter.com/zJ7e7jZpeB
— あおば塾💙💛 (@aobajuku) November 30, 2023
ここまでとろみがでれば黒蜜と言っても良いでしょう。
味見で舐めてみるとただ甘いのではなく、複雑な風味をした上品な味でした。
あとはこれを冷まして食します。
3年生の受験対策の授業の際にわらび餅とともにみんなで試食。
黒蜜の味が濃厚でとても豊かで驚くほど美味かったです。
計画性と、あきらめずに最後まで頑張ることの大切さを身をもって体験することとなったイベントでした。